Jarikoikstory

自身の欲求と感性に従い、物作りを通して経済独立を目指す!

煙草の香りと野球中継

今週のお題「ラジオ」

 

懐かしい記憶が蘇るお題。大人になった今ならあの頃がどんな時代だったのか分かるようになった古き良き幼児期の思い出。

 

いらっしゃい、ツナギです。

 

「ピッチャー振りかぶって 投げた! ワンナウトワンボー。」

 

・・・・

 

カキーーーンーーー!!!!!

 

ワーーー!!!!ザワザワザワ!!!!

 

活気溢れる球場の観客の声援や、淡々と解説する実況の男の人の声、打った取ったの盛り上がりが当時の景気の良さを感じさせる。

 

あの実況中継のラジオから流れる雰囲気やそれを聞いていた環境の匂いまでも蘇ってくる。

 

昭和最後の時代の話だ。まだ幼かった俺は仕事終わりの母を迎えに行くため親父と共に社用車に乗り込み母の職場の従業員専用裏口へよく迎えに行ったものだ。遠目に少し疲れた顔で歩いて来る母は ベッタリ車の窓ガラスに張り付くように待っていた俺の姿を見ると満点の笑顔を見せてホッとしたような雰囲気をいつも漂わせた。

 

俺の親父はヘビースモーカーで、景気の良かった当時では1日2箱(40本)程の煙草をプカプカしていた。家にも車にもどこでも煙草は置いてあったし親父は常に煙草を咥えている記憶があるほどだ。

 

子供ながらに 煙草を吸っている姿がなんとも美味そうで自由な気がしていた。

 

そんな親父の社用車は煙草の香りが染み付いていて それが親父の会社の車というイメージが強かった。煙草が敬遠されがちな今の時代では考えられないが、俺はそんな煙草臭い親父の社用車がとても好きだった。

 

母を迎えに行く時や保育園の送り迎え、乗り込むと仕事の道具と煙草の香りが混ざりあったあの独特の匂い、雪で隠れた側溝にタイヤを落としたあの朝も 夜の街を通り抜けて ラジオを聞きながら立ち並ぶ夜景を楽しみ 母の職場へ向かったあの夜も もぅ戻ってはこない過去の時間。

 

社用車のラジオにはいつも野球中継が流れていた。現代に比べれば娯楽も少なく だからこそ夢中になれた そんな時代だった。

 

自分が子供だったこともあるが、今の時代と違って時間はゆっくり流れていてとても穏やかな日常だったと思う。みんな明るく前向きで優しかった時代。

 

ネットなんかなくても人との関わりの中で十分に楽しかったし 逆に不自由なぶん今より努力も惜しまなかったのだろう。

 

いま こんなに便利な世の中になったのに当時より息苦しく生きづらいと感じるのは今の在り方が間違っているからだと俺は思う。

 

ネットが全てをおかしくしてしまった。

 

昭和、平成、令和、時代の節目に生きてきた俺はこんな狂った世界は壊れてしまえばいいと思っている。ネットなんてなくてもラジオで十分じゃないかな。

 

ではまた。